ビデオプロセッサ ASW-310
L字レイアウトからPinPまで対応。
音声ミックスも可能
| 概要
ASW-310はSDI映像信号を高品位に縮小することができるDVE機能を持つレイアウト装置です。
L字放送用レイアウトをはじめ、ピクチャーインピクチャ機能、音声ミックス機能などを使用して、多様な映像レイアウトに対応できます。
・LINE入出力信号は、HDTVおよびSDTVに対応しています。
・2重化電源に対応した、高さ1Uのラックサイズ筐体です。
・外部制御インターフェイスは、弊社製品(ALL-100/200/80/300シリーズ)と互換性があります。*1
*1 プリセット選択、オペレーションON/OFF、
スーパーON/OFFについて互換性があります。
| LINE映像信号の縮小/トリミング
LINE入力映像の縦横比固定のまま寸法比100%~25%までの縮小を行うことができます。また、上下左右の各辺ごとに、トリミングを行
うことができ、縮小機能と組み合わせることも可能です。
LINE入力映像を、出力画面の右上・左下・中央など任意の位置に貼り付けることができます。
LINE映像信号は、10bitのデジタル信号処理を行っており、高品位な加工を行います。
| バックグラウンド画像の構成
LINE入力の縮小/トリミング時に生じる“映像の隙間”には、BG
IN映像入力=動画像とUSBメモリーに保存された映像=静止画像(MEM)を組み合わせて、バックグラウンド画像を構成することができます。
各バックグラウンド映像は、上下左右の各辺ごとにトリミングすることができます。
BG映像入力は、信号が入力されていない場合、「クロミ」信号に置き換えられます。また、設定により、入力信号が切れる直前の映像信号を保持
して置くことも可能です。
| DSK機能
FILL信号とKEY信号によるDSK機能を搭載しています。
KEY信号が入力されない場合、Self-KEY信号発生回路によるDSK処理が可能です。
Self-KEY信号発生回路は、スライスレベルを調整することができます。
DSKのON/OFF制御は、「PRESET 1~10」に連動して設定できるだけでなく、外部制御することも可能です。
| 音声信号のミックス
LINE入力のエンベデッド音声信号に、音声入力信号またはUSBメモリーに保存された音声データをミキシングすることができます。
ミキシングする音声ソースやミキシングレベルは、「PRESET1~10」に連動して設定することが可能です。
外部音声入力はAES-3id×2系統です。
| 設定パターンの呼び出し/保存
「PRESET
1~10」までのスイッチ/制御ごとに、レイアウト加工時の縮小率、貼り付け位置、バックグラウンド映像、PinP映像、音声ミックスなどの設定を登録し呼び出すことができます。
「OPERATE」スイッチ/制御により、無加工状態からレイアウト加工映像に切り替わります。この時の、「切り替わりスピード」を設定することができます。
レイアウト加工映像から無加工状態に戻る場合は、設定された「切り替わりスピード」または「カット」を選択することができます。
| アンシラリーデータの保護
無加工またはレイアウト加工時のどちらにおいても、LINE入力信号に多重されている字幕データなどのアンシラリーデータは、保護されます。
LINE入力信号のアンシラリーデータは、多重された状態のまま保護・出力されるため、特殊な仕様のアンシラリーデータであっても、破壊される
ことはありません。
| GENLOCK機能
外部同期信号は、NTSC
BB信号およびHDTV3値同期信号の両方に対応し、自動で切り替わります。また、外部同期信号が入力されない場合は、LINE入力信号に同期します。
LINE出力は、外部同期信号の位相に対して、±10Hの範囲で出力位相を設定することが可能です。
| 安全性・冗長性
レイアウト設定は、不揮発性メモリに保存されます。また、USBメモリーに記録し、読み出すことも可能です。
電源断時や外部リモート制御で、LINE入出力間を高周波リレーによりバイパスすることができます。
電源電圧、ファン回転、入力信号状態、CPU動作などを監視し、アラームとしてタリー出力や表示することができます。
筐体は、2重化電源に対応しています。
| アプリケーションソフトウェア
WindowsPC上で動作する、レイアウト設定アプリケーションソフトウェアが付属します。
| オプション
| ピクチャー・イン・ピクチャー(P in P)機能
PinP
IN映像信号の一部分を切り出し、画面サイズを縮小してから、画面上にレイアウトすることができる、ピクチャー・イン・ピクチャー機能です。
切り出すサイズ・位置や、縮小率などは、「PRESET 1~10」に連動して設定することが可能です。
| ブロック図
| レイヤー構成とレイアウト機能
| 仕様・定格
信号規格 | HD-SDI | SMPTE292M準拠 1125i/59.94Hz | |
SD-SDI | SMPTE-259M準拠 525i/59.94Hz | ||
信号入力 | LINE IN | 1系統 BNCコネクタ | |
BG IN | 1系統 BNCコネクタ | ||
FILL IN | 1系統 BNCコネクタ | ||
KEY IN | 1系統 BNCコネクタ | ||
AES IN | 2系統 AES-3id BNCコネクタ | ||
PinP IN | 1系統 BNCコネクタ (オプション機能) | ||
映像信号出力 | LINE OUT | 1系統2分配 (LINE IN=LINE OUT1間はバイパスが可能) | |
PREV OUT | 1系統2分配 | ||
同期信号入力 | REF.IN | NTSC BB信号 HDTV 3値SYNC(HDTVモード時) BB信号GENLOCK ARIB TR-B20準拠(HDTVモード時) |
|
映像信号処理 | LINE | 10bit 4:2:2 | |
LINE以外 | 8bit 4:2:2 | ||
音声信号処理 | LINE | HDTV 24bit 48KHz(映像同期モードのみ) SDTV 20bit 48KHz(映像同期モードのみ) |
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AES IN | 24bit 48KHzサンプル | ||
出力信号位相可変範囲 | H位相 | ±0.5H(1ピクセルステップ) | |
V位相 | ±10H(1Hステップ) | ||
入出力間映像遅延 | HD-SDI SD-SDI |
1フレーム | |
USBメモリフォーマット | フォーマット | MS-DOS互換FAT型ディスクフォーマット | |
保存画像枚数 | 10枚 | ||
画像保存形式 | アサカ専用フォーマット 4:2:2 8bit 非圧縮 | ||
音声保存秒数 | 30秒×10素材 ステレオ | ||
音声保存形式 | WAVEフォーマット 48KHzサンプル 16bit 非圧縮 | ||
制御I/F | パラレル | PIF | 1系統 (アンフェノール 36pin) |
シリアル | SIF | 1系統 RS-232CまたはRS-422 | |
アラーム | ALARM | 1系統 (アンフェノール 14pin) 筐体電源/FANアラーム | |
使用条件 | 連続使用 | ||
設置環境 | 屋内 | ||
動作環境 | 周囲温度:5℃~40℃ | ||
外形寸法(mm) | 430(W) ×326(D) × 44(H) | ||
重量 | 約5.5kg | ||
電源電圧、周波数 | AC100V±10%、50/60Hz単相 *200V対応はご相談ください。 | ||
冗長電源 | 2重化構成、AC入力コンセント 2口 | ||
消費電力 | 50VA以下 |
| 外観
▲前面
▲背面
*デザイン・仕様は予告なく変更することがあります。記載の名称は各メーカーの商標または登録商標です。