緊急警報符号モニタ AER-300/350
最大4系統の緊急警報信号の解析を行う
緊急警報符号モニタ
| 概要
本装置は緊急警報信号を解析し、符号構成が無線設備規則に適合しているか否かを判断する装置です。解析する系統は、内蔵するユニット数によ
り最大ステレオ4系統まで可能です。受信した緊急警報信号は解析され前面パネルのインディケータや液晶ディスプレイなどですぐに確認すること
ができます。
本装置はUSBコネクタを内蔵し、受信・解析データをUSBメモリへ出力することができます。
さらに、LANインターフェイスとWindows用の専用受信ソフトウェアを使用して、html形式の受信・解析データを外部コンピュータでオンラインによりダウンロード
することも可能です。
| リアルタイム処理
●受信した符号は、Decode Unitでリアルタイムに処理されインディケータを点灯させます。符号にエラーが
生じた場合には、その時点でアラーム表示がなされます。
●Decode Unitには、個別のRTCが実装されおり、秒パルスが入っていれば、CPU Unitが介在しなくても、
受信した符号を解析して前面パネルのインディケータに表示することが可能です。
●Decode Unit4枚で、ステレオ4系統の警報信号を同時処理することができます。
| 信号前無音時間の測定機能
緊急警報信号の規定で決められている、符号前の無音期間(1秒以上)を測定します。
緊急警報信号発生器から送出までの信号経路によっては、この規定が守られていない場合があります。
| 安定性の高いOSの採用
CPUには、ARM-9 Coreを搭載したマイクロプロセッサを採用し、OSには安定性の高いLinuxを採用しています。 リアルタイム処理が必要とされる部分は、全てDecode Unitでリアルタイムに処理されるため、LAN接続やUSBメモリアクセスなど、CPUのパフォーマンスが必要とされる処理も、制約を設けずにソフトウェアに実装するこ とが可能です。
| 大型ディスプレイとファンクションスイッチを装備
前面パネルに装備した大型液晶ディスプレイ(20文字×15行:かな漢字、40文字×15行:半角英数字)とファンクションスイッチによ り、視認しやすい画面構成と簡単な操作を実現しています。
| 送出/動作ログ
CPUの不揮発性メモリに、送出/動作ログを保持します。発生した年月日時分秒情報を付加して、USBメモリへ書き出す(csvファイル) ことが可能です。
| リアルタイムクロック
バッテリーバックアップ可能な、うるう年補正付きの水晶時計デバイス(リアルタイムクロック)を実装しています。 秒パルスがなくなった場合は、自動的にリアルタイムクロックに切り換わります。
| 自己診断機能
CPUはウォッチドッグタイマにより、ソフトウェアが正常に動作しているか監視されます。 各基板で使われているローカル電源の電源電圧が異常となるとアラームが出力されます。 各基板には、温度計が実装されており、温度が異常となるとアラームが出力されます。 試験信号発生器を内蔵しており、マニュアル操作によりDecode Unitの動作状況を確認することができます。
| 秒パルス入力/出力
秒パルス入力部も、2重化されています。 信頼性の高いフォトMOSリレーを使った、秒パルススルー出力を装備しています。
| うるう秒/うるう年対応
秒パルスは、2種類のうるう秒方式に対応しています。
1.一定時間内に1回秒パルスが増減する(例:100秒間に101回の秒パルス)
2.1秒に2回秒パルスが入る
| USBメモリへのデータ出力
受信した符号および解析結果=受信ログをUSBメモリへ出力可能です。 受信ログと合わせて、起動やエラー発生・復旧などの動作ログもUSBメモリへ出力します。 USBメモリは、WindowsPCで読み書き可能なFAT形式でフォーマットされ、ログデータは汎用的なcsvファイル形式で書き込まれま す。
| ANによる接続
LAN(Ethernet)により、外部コンピュータとオンラインで接続可能です。 外部コンピュータのブラウザ閲覧ソフトウェア(インターネットエクスプローラなど)を使用して、本装置が受信した符号データおよび解析結果を html形式のファイルとしてダウンロードし、表示することが可能です。 本装置の設定をネットワーク経由で、変更することも可能です。 また、NTPサーバと接続して、時刻の自動較正を行うことも可能です。 LANコネクタは、WEB接続用とNTP接続用の2ポートを装備しています。
| 各種設定の保持・読み込み
装置の運用に必要な各種設定データは、CPU UnitのFlashメモリまたはDecode Unitの不揮発性メモリ(EEPROM)に保持されます。 また、SDメモリカードに設定データを書き込むことができます。CPU Unit やDecode Unit、または装置全体を交換する場合でも、このSDメモリカードから設定データを読み込み、自動的に装置を設定することが可能です。 SDメモリカードは、WindowsPCで読み書き可能なFAT形式でフォーマットされています。
| アラーム機能
受信した緊急警報信号の状態や、電源、CPUの異常をアラームタリーとして出力することが可能です。
アラームは、SNMP Trapにより外部に通知することも可能です。
| 停電対策
内部のリアルタイムクロックは、バッテリーによりバックアップされており、瞬停を含む長時間の電源断に対しても時刻データを保持します。 また、各種設定は不揮発性メモリに保存されています。
| ブロック図
| 仕様・定格
アナログ オーディオ入力 |
入力インピーダンス | 600Ωバランス(エレクトリックバランス入力) | |
基準レベル | +2dBm/-20dBm/-40dBm(入力レベル切り換えスイッチ付き) | ||
ヘッドルーム | +10dB以上 | ||
ヘッドフォン出力 | 出力インピーダンス | ローインピーダンス、アンバランス | |
出力レベル | 最大100mW(32Ω負荷) | ||
ログファイル | 記録媒体 | USBメモリ | |
最大記録容量 | 4GByte | ||
ファイルフォーマット | csvファイル | ||
設定ファイル | 記録媒体 | SDカード SD/SDHC Class4/6 | |
最大記録容量 | 4GByte | ||
ファイルフォーマット | txtファイル | ||
動作環境 | 周囲温度・湿度 | 温度:5℃~40℃ 湿度:20%~80%(結露しないこと) | |
使用条件・場所 | 連続使用 | ||
設置環境 | 室内 | ||
外形寸法(mm) | 430(W)×415(D)×132(H) ラック取り付け金具、突起物は含まない | ||
重量 | 約9.5kg | ||
電源電圧 | AC85V~115V(50/60Hz±1Hz) | ||
消費電力 | 最大150VA |
インターフェイス
オーディオ 入出力 |
アナログ入力 | 4系統 キャノン5ピン(Female) XLR-5-32 | ||
ヘッドフォン出力 | 1系統 3.5mm 3極フォーンジャック(EIA-453) | |||
秒パルス | 入力 | 1系統 キャノン4ピン(Female) XLR-4-32 入力インピーダンス 1KΩ以上 極性メイク/ブレイク切り替えスイッチ付き |
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出力 | 1系統 キャノン4ピン(Male)XLR-4-31 パススルー出力 | |||
LAN | 2系統 RJ-45 10/100Base-T | |||
TALLY | 1系統 アンフェノール50ピン | |||
ALARM | 1系統 アンフェノール24ピン | |||
記録媒体 | USB | 1系統 TypeAコネクタ USB1.1/USB2.0 | ||
SDカードスロット | 1系統 SD/SDHC Class4/6 (付属のSDカードをご使用 ください) | |||
電源アラーム | 1系統 アンフェノール14ピン |
背面
*デザイン・仕様は予告なく変更することがあります。記載の名称は各メーカーの商標または登録商標です。